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電子書籍版「折伏鬼」の表紙

電子書籍版「折伏鬼」の表紙。
(端末はiPod touch(第4世代)

この書籍は単体のアプリではなく、「グリフォン書店」のストアアプリ内で購入・ダウンロードして閲覧する方式です。

価格は350円でした。


電子書籍版「折伏鬼」の本文1ページ目

本文の1ページ目。

写真はデフォルト状態の表示ですが、私にはこれで十分に読みやすいです。

ちなみに「グリフォン書店」のアプリ内では、冒頭の約20ページ分を読める無料の「立読み版」が用意されており、購入前の内容確認が可能です。


電子書籍「折伏鬼」の目次

メニューから目次を表示。

本書のページ数は約200pで、全7章で構成されていますが、各章には特にタイトルは付けられていません。

そのため目次を、後で内容を思い出す手がかりに出来ず、ちょっと不便です。


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読んだ感想

2012年2月下旬に、インターネットで本書のニュース記事(プレスリリース)をたまたま目にして、そこで紹介されている「あらすじ」にかなり共感できるものがあったので、思わず購入しました。

読んでみると、内容も期待通りに濃密なものであり、購入当日に一気に数時間かけて読了しました。


登場する宗教団体やその幹部はほぼ仮名ですが、内容自体は著者の方の青春時代のある出会いに始まり、組織活動における当人の心情や組織の様子が非常に生々しく描写されており、私自身の経験からも、かなりの信憑性を感じるものでした。

特に、著者の方が活動に熱狂的に打ち込みながらも、自身の本心の部分と組織が目指すもののズレを次第に強く感じるようになっていた、との自己分析は、組織から遠ざかったからこそ出来たことかもしれませんが、外側から型に強引に嵌められるほど人間は決して単純なものではない、という意味で、非常に重要な内省だと思います。(尤も本当は、至極当然のことのはずだが)

また、発展を最優先にする組織が規模拡大の活動に熱狂する中で、著者が幹部としてたまたま関わったある部員の方が最悪の結果となってしまった場面では、考え・意識の細やかさが足りずにその場の勢いのみに任せる人間が組織の要職を担った場合、十二分に起こり得ることであり、「普段叫んでいる言葉は立派だが、そこまで人間を追い詰めるというのは、これは一体何のための活動・組織なのか?」と、深い失望とともに溜息が出ました。


組織のトップについても、かなり「俗」の部分からの分析・考察がなされており、モデル組織のトップ自身の著書(T氏・I氏両方の「N革命」)からは窺い知れないそれらの内容は、昔活動に参加していたときに組織の主張を正直に受け止めていた私にとって、非常に興味深いものでした。

全体として、該当の宗教団体が大規模な大衆を巻き込み酔わせ、場合によってはついていけない人間を磨り潰してしまう暴走的なエネルギーを持っていたこと、またその中で個人が「自分自身」を保つことの難しさ(そしてその「自分自身」は、組織の強引な活動自体では決して確立できないこと)を、改めて突きつけられたと感じるものです。


難点としては、本文自体は非常に読み応えがある一方

  • 目次が淡白すぎる。(見出しが無いので、目次から内容を概観することができない)
  • 前書きや後書き、奥付が無く、
    ・オリジナル版が書かれた背景、当時の状況や反響
    ・今回の電子書籍版が発売された背景・経緯
    等を知ることができない。

といった点が、書籍として物足りなかったです。

特に、作品紹介ページで「そのあまりに過激な内容のために長らく絶版」と書かれている以上、オリジナル版発売後の作品を巡る経緯については、何らかの解説が欲しかったです。
(※一応、続編である「新折伏鬼の野望」には、著者の志茂田景樹氏による後書きが追加されてはいますが)


※グリフォン書店の作品紹介ページ

  • 「グリフォン書店」、幻の名作が電子で復刊!『折伏鬼(シャクブクキ)』『新折伏鬼の野望』配信開始
    http://griffonstore.net/?p=318

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